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New Worid

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感動の和解

 1991年3月24日カリフォルニア州ロサンゼルスにてレッスルマニア7が開催されました。当初スタジアム級の会場で開催される予定でしたが、湾岸戦争をネタにしたのが災いして1万人クラスの会場へ変更となりました。やはり戦争の真っ最中だっただけに世論がナーバスになっていたのでしょう。それでも今回の注目はプロレス版湾岸戦争ということでハルク・ホーガンがWWE世界王者サージャント・スローターとの戦いに勝つか?。それとランディ・サベージとアルティメット・ウォリアーの試合でしょう。
 それでは全試合を紹介します。第1試合はザ・ロッカーズ(ショーン・マイケルズ&マーティ・ジャネッティ)VSハク&バーバリアン。第2試合は”テキサス・トルネード”ケリー・フォン・エリックVSディノ・ブラボー。第3試合は”ブリティッシュ・ブルドック”デイビーボーイ・スミスVsウォーロード。第4試合はハート・ファンデーション(ブレット・ハート&ジム・ナイドハート)VSナスティ・ボーイズ(ブライアン・ノッブス&ジェリー・サッグス)のWWE世界タッグ王座戦。第5試合はジェイク”ザ・スネイク”ロバーツVs”ザ・モデル”リック・マーテルのブラインド・フォールドマッチ。第6試合はジ・アンダーテイカーVS”スーパーフライ”ジミー・スヌーカ。第7試合は天龍源一郎&北尾光司VSザ・デモリッション(スマッシュ&クラッシュ)。第8試合はアルティメット・ウォリアーVS”マッチョマン”ランディ・サベージの敗者引退マッチ。第9試合は”ミスターパーフェクト”カート・ヘニングVSビッグ・ボスマンのインターコンチネンタル王座戦。第10試合はアースクエイクVSグレッグ”ザ・ハマー”バレンタイン。第11試合はリージョン・オブ・ドゥーム(アニマル&ホーク)VSパワー&グローリー(ハーキュリース&ポール・ローマ)。第12試合はバージルVS”ミリオン・ダラーマン”テッド・デビアス。第13試合はザ・マウンティVSティト・サンタナ。そしてメインはサージャント・スローターVSハルク・ホーガンのWWE世界王座戦。
 まずは第1試合から。PPV第1試合出場常連みたいなロッカーズですが今回はロッカーズらしさ全開でしたね。相手のハクとバーバリアンも良かった。第2試合はケリーらしい試合でしたね。アイアンクローじゃなくディスカスパンチが必殺技みたいでちょっと残念。第3試合は一見パワー同士の試合。けど珍しくスミスが試合をリードします。まあその気になればそれぐらいはできるということでしょう。第4試合はなかなか面白い試合でした。なんとも対極的な両チームですが、それが逆に良かったかも。最終的にはナスティが勝利して王座を獲得しました。そしてこの試合を機にブレットはシングルに転向します。いよいよ90年代のWWEの主役の1人、ヒットマンが始動となります。第5試合は黒い布袋を被って見えない状態で戦うというなんともおかしな試合です。そして第6試合にテイカー登場です。ポール・べアラー帯同でようやくキャラ立ちした感じです。スヌーカは峠を越えてるのであっけなく敗退。ここからテイカーの無敗伝説がスタートします。第7試合は天龍と北尾がレッスルマニア登場が注目。1990年全日本プロレスを離脱して新団体SWSに入団した天龍と新日本プロレスでデビューしながら長州力と衝突して解雇となったのちSWS入りした北尾。SWSがWWEと業務提携した流れで今回レッスルマニア7に出場となりましたが、はっきりいってダメな試合。天龍はなんとか頑張ったけど北尾が全然…。デモリッションもやはりアックスなしでは並のチームという感じ。
 敗者が引退に追い込まれる第8試合はロイヤルランブル91で遺恨が勃発したウォリアーとサベージの試合。サベージと”センセーショナル”シェリー・マーテルは御輿に乗っての登場。ウォリアーはいつもどおり登場。対峙する2人の格好良いこと。この試合のキーポイントはシェリーの介入ですね。案の定度々介入してます。試合をコントロールしているのはもちろんサベージ。ショーン・マイケルズが”ミスター・レッスルマニア”と呼ばれてますが、初代はサベージですね。レッスルマニア2登場以来多くの名試合を作り上げたサベージも”ミスター・レッスルマニア”と呼ばれるに相応しいレスラーです。そしてウォリアーにとってもこの試合は生涯最高の試合といっていいでしょう。WWE世界王者として戦ってきた経験を十分見せてくれました。結果はウォリアーの勝利。負けたサベージは引退ということになりますが、怒り狂ったシェリーがサベージを攻撃します。これを見て乱入したのが観客席で試合を見ていたサベージのかつてのパートナー、エリザベス。シェリーを退けてサベージと対峙します。エリザベスの登場に驚くサベージに観客は和解を促します。エリザベスも望んでいます。そしてサベージとエリザベスは和解の抱擁を交わします。観客は大喜びで2人を祝福します。泣いている女性客もいるほど感動の和解シーンでした。こうなるとルールとはいえサベージ引退はファンが許さないでしょう。結局サベージは引退しませんでした。
 第9試合はインタコンチ戦。ヘニングとボスマンの対戦は面白いと思いましたが、結局ヘニング陣営が乱入してボスマンの反則勝ち。しかしアンドレ・ザ・ジャイアントがボスマンの援護で登場。これがアンドレのレッスルマニア最後の登場となりました。第10試合はアースクエイクの圧勝。レッスルマニア初期の名脇役バレンタインは今回レッスルマニア最後の登場となりました。第11試合はドゥーム、というかロード・ウォリアーズらしい試合でした。3分弱で圧勝というのはウォリアーズの定番シーンですから。第12試合はかつてのご主人対召使いの対戦です。バージルのセコンドにはロディー・パイパーが付いています。しかしパイパーは足を負傷しているためバージルの援護が出来ません。そして試合後デビアスの元にサベージと別れたシェリーが登場。デビアスと新たにコンビを結成します。第13試合はマウンティの勝利。テイカーの登場、ブレットのシングル転向、バレンタインとサンタナの敗退、世代交代の足音が聞こえてきます。
 そしてメインです。スローターは完全にイラク兵キャラになってますね。マネージャーはフセインそっくりだし。ブーイングがリアル過ぎて怖いくらいです。やっぱり現実に戦争の真っ最中だけに反応がリアルなのも当然か。ホーガンは星条旗を振りかざしての登場です。こちらは大声援。さて試合はというとホーガンらしい試合だったということで終わってしまいそうな感じ(苦笑)。鬼軍曹のころのスローターの技はコブラ・クラッチだったのにイラク、というかアラブ系になったせいかキャメル・クラッチが得意技になっていました。それでもホーガンは立ち直って最後は得意のレッグドロップをきめて勝利。1年ぶりにWWE世界王者となりました。



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